科研費イベントの紹介


夏休み中に科研費主催のイベントに参加しました

A藤  2019/9/2  雑談

はじめに

 みなさんこんにちは,ヒラ部員のA藤です.今回は僕がこの夏休み中に参加した,2つのひらめき★ときめきサイエンスのイベントについて紹介しようと思います.  この記事を書いた時にはすでにイベントに参加してからかなり時間が経っているため,忘れてしまって書けないことも少なくないですが,許してください.

ひらめき★ときめきサイエンスとは?

 ひらめき★ときめきサイエンスとは,科研費という大学や研究所に研究費用を助成する日本学術興進会の事業から,助成金を得て研究を行なっている研究機関が,広報活動の一環として、小学校高学年から高校生までを対象にそこでの研究内容を分かりやすく発信する取り組みです.扱う分野は広く,また,椅子に座って小難しい講義を聞くだけではなく,実際に研究施設内を案内してもらえたり,普段見ることができないような高価な機械を実際に使ってみることもできます.イベントによっては自然の中で生物を採集するような非常にアクティブなものもあるようです。 個人的な意見として、この“ひらめき★ときめきサイエンス”という名前はどうかと思います。命名した方には申し訳ありませんが、正直この名前を聞いた時少し引きました。参加者を選別してるのかな...?

光の色の仕組みと発光するナノ粒子を学ぼう!

まず僕が夏休みに参加した二つのうち、時系列的に先のものから紹介したいと思います。イベント名は“光の色の仕組みと発光するナノ粒子を学ぼう!次世代型センサへの応用”で、池田駅の近くにある産総研(産業技術総合研究センター)で8月9日に行われました。ちなみに参加理由は部長に“一緒に”行かないかと言われてのことだったのですが、当の部長はそんなことケロッと忘れて申し込んでいませんでした(結構恨んでます...)。そんなことが前日に判明しましたが、もうキャンセルする気も起きずちゃんと行きました。9時から受付開始だったので9時10分ぐらいに到着して受付を済ませました、僕は3番目に着いたみたいで安心しました。産総研は駅から徒歩15分ぐらいの住宅街の中にありました。東側、西下側、西上側の順にA,B,Cブロックと別れていて、講義はC-3棟一階の会議室で行われました。一人欠席連絡をせずに欠席した人がいたため開校式が本来の9時20分から10分ほど遅れて始まりました(この後の予定も全て遅れていく...)。開校式が始まるまで講義を会議室で、配られた資料を見ながら待っていました。二人がけの机が10台あり参加者は一つの机に一人で座りました。開講式が始まると、まず主催者の安藤昌儀先生から簡単な自己紹介があり、その後参加者が順次自己紹介をしていきました。参加者は僕を含めて7人(カップルが1組いた)だったのですが、自己紹介ではみんな自分の部活を言ってた気がします(なんか音楽系多かった)。

後で聞いた話では、安藤先生はナノ粒子界隈では有名な人らしいです。見た目は優しそうな中年でした。自己紹介が終わると、ひらめき★ときめきサイエンスや科研費についての説明を受け次の講義①に移りました。講義①は産総研の紹介でした。配られた資料の中に産総研のパンフレットが二冊入っていて、それを見ながら15分ほど、いつ出来たかや、主にどんなことをしているかなどの説明を受け、少し休憩した後講義②に移りました。講義②では鎌田賢司先生から“分光分析でわかるナノ材料の特性・機能”というテーマの講義を受けました。おそらくナノ材料とは何かとかどういう使われ方してるかとかの説明を受けたと思います。この講義は資料がなく(授業プリントのようなものがある講義もある)、この記事を書いているのが9月1日なのであまり内容を覚えていません(申し訳ない)。だいたい20分ぐらいでその講義が終わり次の講義③に移りました。講義③では岡本洋介先生から“光と色の人間生活への影響”というテーマの講義を受けました。この講義では僕たちが日常生活で使うような照明器具の話から、光の物理的特徴、波長と振動数の話、人の目の構造、光の三原色、身近な光源の分光分布などの話を聞きました(この人トマトに青の光当てたら青く見えるとかナチュラルに嘘を教えてました)。この講義も20分ほどで終わり少し休憩した後、一階の会議室から三階の実験室に移り、実験・実習①に移りました。実験・実習①では“分光分析装置の見学と操作”というテーマで、実際に蛍光物質を合成し、分光するというものでした。席が近いもので二人一組に別れ(奇数人のため一人二役もいた)、蛍光物質を合成する役と、分光する役に別れて作業しました。合成役の人は4種類の物質のうち中身を知らされずに一種類選び合成し、分光役が分光結果と物質ごとの分光結果の見本とを見比べることで、自分たちがどの物質を使って実験をしていたか当てるとういものです。分光分析には2種類あり、吸収スペクトルと蛍光スペクトルの測定方法の違いなどの説明を受けた後、実際に分光分析機を使って測定しました。四つの物質はクマリン系とローダミン系が二つずつで、同じ系統の物質の二つのスペクトルはかなり似ていましたが、実験結果と見本がほとんど一致していたので四組とも間違えることはありませんでした。この実習が終わった後1時間ほどの昼食休憩がありました。昼食はA-4棟?(自信ない)内にある、産総研の職員の方も使っている食堂で食べました。この時偶然にも六甲の音楽部の人(高2)が親善音楽会で僕のことを知っていたようで昼食を食べながら雑談をしていました。彼は偶然にも名字がA藤でした!彼は入学当初から音楽部に入っていて、科学方面に興味があったが忙しいため科学系の部活には入っていないと言っていました。将来は研究機関で働きたいと言っていたのでその偵察に来たんでしょうね。昼食を早々と食べ終わり時間を持て余していた僕は、まだ食べていた安藤くんとお別れをし、産総研の中をぶらぶらと見学しました。日本初の燃料電池自動車や、謎の空気清浄樹などが展示していて面白かったです。1時頃から神哲郎先生(名字すごい!)から“無機蛍光体とその応用”というテーマの講義を受けました。神先生はぽっちゃりした人の良さそうな先生で、それまでの人と比べて学校の教師のように比較的コミカルに授業をするので聞きやすかったと思います。この講義では蛍石を例にとって無機物で蛍光するものの説明をしたり、元素の最外殻電子の話や、希土蛍光体、LED、蛍光灯などの話をしていたみたいです。みたです、というのは僕はその時間いつも昼寝をしているので眠くなって寝てしまったからです(神先生すいません🙇‍)。僕は授業の最後の最後で目覚めやっちまったと思っていると、次はC-5棟で実習するので移動してと言われました(多分寝てたことはみんなにバレてました、神先生は特に何も言わなかったけど、A藤くんは口を聞いてくれなくなりました)。そんなこんなでC-5棟に移動し、一階の実験室で白衣とUV(紫外線)カットメガネをつけて実験室に入りました。レジュメを読むと無機蛍光体を合成するみたいでした。実験は茨城県立緑岡高等学校化学部がやった、“シュウ酸エステルを用いた発光反応の研究”という題名で、この題名でネットで検索すると実際のレジュメを見ることができます(確かちょっとだけ内容が違った)。内容としては、普通焼くなどの加熱をしなければ蛍光体を作ることはできないが、シュウ酸エステルを使った化学反応では加熱せずに蛍光体を作ることができることを体験するというものでした。この実習も二人一組に別れて行いました。僕は一人でやりました、みんなと精神的距離を感じます。しかし、中学三年間の化学部での経験から、薬品の計量などは簡単にでき特に困ることはありませんでした。舐めたら死ぬみたいな危険な物質も使ってました。怖い。次に、計量した薬品などをすり鉢に全て入れ混ぜて行きます。パターンを変えて混ぜると混ざりやすいらしいです。ある程度混ざったらUVを照射して発光するか確認します。今回は全員しっかり光ってました。そのあとは終了の時間まで、神先生の学生時代の話を聞かせていただきました。なんでも、神先生は高校生時代とても成績が悪かったのですが、参考書を一字一句丸暗記するという方法に出会い覚醒したように成績が上がり、全国模試でも一桁に載るほどに成績が上がったそうです。他にも大学時代に893のおさのご令嬢の家庭教師をしていた話などとても面白かったです。そして時間が来たので一旦C-3棟に戻り、少し休憩した後、講義⑤の安藤先生の“蛍光量子ドットを用いたガスセサ機能”というテーマの講義を受けました。僕はこの講義も寝てました(ほんとすいません)。資料も残ってないので内容はよくわかりませんが、確か従来のカス感知センサーと比べると安全性が高い的なことを言ってた気が少しします。この講義も僕が起きた時にはちょうど終わるところみたいでした。そこからまたA-5棟に移動して、実験・実習③に移りました。テーマは蛍光量子ドットを用いたガスセンシングの見学ということで、二階の実験室で行いました。実習と言っても今回は蛍光量子ドットを用いたセンサーが実際に作動するところを見るというもので、暗室に入ってそのセンサーを設置した空間に気体(覚えてない)を注入し、濃度を変えていくみたいな感じだったと思う。センサーからのデータを受け取ってパソコンに書き出されるグラフを見るみたいだったが、画面が遠いし、目が悪いので全く見えず何もわからなかった。20分ほどでそれが終わり、次の実験・実習④に移った。実験・実習④は同じA-5棟の三階で行いました。実習④は各種発光素子が発する光のスペクトル測定ということで、分光器を使って実際に身近な光源の分光を行いました。分光するもののレパートリーとしては、白熱球、LED、紫外線、有機EL、太陽光など(他にもあったかも)でした。A藤くんは時計のライトや部屋の照明も分光していました。みんな最低一つは分光体験を終えたところで実習を終了してC-3の会議室に戻りました。ちなみに僕は白熱球を分光しました。白熱灯は赤色系のスペクトルが多かったはずだと思います。会議室に戻り少し休憩した後、今回のプログラム全体についての感想を各自述べた後、アンケート記入と未来博士号の授与をして解散となりました。どうやらひらめき★ときめきサイエンスのすべてのイベントでは最後に未来博士号の授与をするらしいです。正直なところそんなに感動とかはありませんでした。さあ解散となりましたがみんなバラバラに帰っていき、僕は誰とも話すことができず一人寂しくお家に帰りました。

以上で一つ目の産総研でのイベントの紹介を終わります。最後に日本初の燃料電池自動車と空気清浄機の写真を貼っておきます。

人間の色の認識について

さて、一つ目の紹介が終わったところで二つ目の紹介に入る前に知っている人は多いかもしれませんが,人間の色の見え方について簡単に説明しとこうと思います。理由は二つのイベントのどちらでもこの話が少し出たからです(ここ以外では触れるつもりはない)。人間は600万〜1000万色を識別できるらしいのですが、実際の目の中には、赤、青、緑の光のセンサーしかありません(犬、猫は2色、鳥は4色)。このセンサーに入る光のバランスで色を認識しているそうです(光の三原色)。テレビとかの発色にも使われています。僕はてっきり認識していたすべての色の波長に対応するセンサーがあるのかと思っていたので、この話には少し驚きました。いう必要はないでしょうが色の三原色は、シアン、マゼンダ、黄色です。

京都と京大の食堂

 2つ目のイベントの説明に入る前に,そのイベントの開催地である京都の街並みと,京大の食堂についてお話ししたいと思います.2つ目のイベントは京大の吉田キャンパスで行われたので,十三駅で部長と待ち合わせをし、河原町まで電車で移動しそこからまたバスで移動するルートを選択しましたました。河原町で降りてバス停までの移動中に京都の街並みを見ていました。僕は京都に訪れるのは2回目で、中学一年の時に化学部のイベントで京大の研究室(詳しくは覚えてない)を見学させてもらった時以来だったので、京都を訪れること自体が楽しみでした。京都の街並みを見た時の率直な感想は、“なんだか歪だな”でした。微妙に異国情緒があって半外国みたいでした。河原町周辺だけかもしれません。バス乗り場に移動すると、驚いたことに各系統のバスが今どの停留所にいるのかが分かるようになっていました。さすが京都ですね。10分もしないうちに乗る予定のバスが来てそれに乗り込みました。僕は事前に友達から京都のバスは運賃の支払いをもたもたしていると次の停留所に連れて行かれてしまうと聞いていたので戦々恐々としていました。いざ京大正門前停留所について支払いをしようと思うと、財布に小銭がなく紙幣を両替しなければいけませんでした。これはやってしまったと絶望して両替をしていると、驚いたことにその運転手は僕の両替を待ってくれていました。優しい‼︎ちなみに今回のったバスはどこで降りても一律230円(大人)でした。バス停から徒歩5分ぐらいの距離に目的地はありました。集合時間が12時45分だったのでキャンパス内の食堂で昼食をとる予定で12時頃に着きました。大学内の食堂は一般の人でも自由に利用可能みたいです。大学関係者は証明書のようなものがあってそれを見せると安くなるらしいです(部長談)。四人掛けの机に取り敢えず荷物を置いて席を取り、食事を買いに行きました(ほんとは荷物を席に置いて席取りをするのはやめた方がいいらしいです、これも部長談)。メニューは普通の高校とかの学食とほぼ同じで、あまり変わったものはなかったと思います。しかし、サラダなどの小物を別で買うことができるようでした。僕はそのシステムに気づかずカツカレーだけ買って席に戻りました。食事を一旦席に置き、水を取りに行くと、なんとドリンクバーからは水の他に宇治抹茶が出るようでした。京都スゲー‼︎感動しながら席に戻ると部長も食事と水を持って戻ってきました。部長はカツ丼とサラダを買っていました。談笑しながら昼食を取っていると、食べ終わる頃には12時30分ぐらいになっていました。

ラプラスの悪魔・マクスウェルの悪魔・采を投げぬ神

 僕は厨二病ではありません...二つ目のイベントについての説明に入りたいと思います。イベント名は“ラプラスの悪魔・マクスウェルの悪魔・采を投げぬ神”で、京都大学吉田キャンパスで8月23日に行われました。“ラプラスの悪魔”とか“マクスウェルの悪魔”とかなんだか中二病チックな名前だなぁと感じました(あくまで個人の感想)。こちらも部長の紹介で参加しました。このイベントは比較的人気なのかはわかりませんがすべて違う日程で計5回ありました。僕たちが参加したのは5回目の最終回に当たります。今回は部長もちゃんと参加しました。ここから先ほどの食堂の話の続きになります.昼食を終えた後,集合時間が迫っていたので,そろそろ移動した方がいいんじゃないかということで目的地を始めました。幸運にも目的地は食堂があったのと同じ建物の二階だったので五分もせずに着きました(食堂は地下一階)。約束の部屋に入るとすでに5人が着席していました(予定は8人)。長机の長い辺に椅子が4つずつあり、隣り合った二つの椅子が空いていたので僕が奥側に部長が手前側に座りました。部屋の奥側に大学生(男性)が椅子に座っていました。僕たちが荷物を下ろすと、その大学生の方が話しかけてきてくれました。内容は出身地とか他愛のないことだったと思います。それからテーブルの上に置いてあったライ麦パンとプレッツェルについての紹介をしてくれました。なんでも、このイベントの主催者である宮崎修次先生が昔ドイツに招聘されたことから、少しでもドイツのことを広める使命感を持っているのだとか。ライ麦パンは少し健康志向の人が食べるような普通のパンにライ麦が少し入ったような優しいものではなく、見た目も黒くてパサパサなかなり味がきつそうな奴でした。プレッツェルも日本製ではなくドイツで作ってるものを取り寄せてるみたいでした。僕は水分を一切持って行っていなかったのですべて食べきるのは結構きつかったです。聞いた話によると、プレッツェルは割と好評らしいのですが、ライ麦パンを完食したのは今年はまだ二人しかいないと言っていました。その言葉に突き動かされて完食したようなもんです。部長も完食していました。ライ麦パンは見た目の凶悪さ通り、かなり酸っぱく喉もとても乾きましたが、感情を消して食事をするのは得意なので大丈夫でした。部長がどういう感情であれを食べていたのかは僕はわかりません。僕はライ麦パンよりもプレッツェルに悩まされました。普段プレッツェルを食べることはないので日本のプレッツェルとの味の違いはわからないんですが、なんとも形容しがたい味がしました。不味いというほどではないんですが、食べた時僕の頭の中には焼いた海老が連想されました。それも食べるごとに少しずつ印象が変わっていき最後には訳が分からなくなっていました。ライ麦パンたちの紹介はこれくらいにしておきます。少しすると女性の方が入ってきました。僕は初めこの人も学生さんかと思っていたのですが、後からの会話で企業で研究者として働いているということが判明しました。なんでこの人がこのイベントに関わっていたのかは少し話していましたが忘れてしまいました。ちなみに参加者のうちの一人に神戸女学院の方がいたんですがその人がJPhO本戦に行っていたみたいで部長とお互い顔だけ知っている仲みたいでした。そして12時45分が少し過ぎたあたりで宮崎先生が入室され、開講式が始まりました。宮崎先生が自己紹介を少しして科研費の説明などをして15分くらいで開講式は終わりました。参加者の自己紹介があったかは忘れました。なかったような気がする。開講式が終わるとラプラスの悪魔とカオスについての講義が始まりました。内容はラプラスの悪魔とはどういうものかとか量子力学の登場によりその存在が否定されたとかだったと思います。正直なところあまり覚えていません。その講義が終わると少し休憩した後、次のノートPCを使った講義に移りました(参加者は事前研修として、エクセルでロジスティック写像の初期値の異なる二つの時系列をやっていた)。みんなが出したパソコンを見てみると僕と先輩がMacでそれ以外の人はみんなWindowsでした(僕はMacとWindowsの違いぐらいしかわからない)。今回の講義ではy=sinxやy=cosxとy=xのグラフの交点の話から始まり、カントール集合や、コッホ集合、シェルピンスキーガスケットなどの話を聞きました。カントール集合、コッホ集合、シェルピンスキーガスケットについては、実際にそれぞれに数値を代入して対数グラフを作りました。ちなみにあんまり関係ないですけど、部長が講義中勝手にグラファーでグラフを描いていると研究員の女性がそれを見てそれは何のアプリかと質問していました。Macに最初から入っているのに割と知らない人が多いらしく、大学生の男性もしらないようでした。少しした後、さっきの研究員の女性がすごくいいアプリだねと褒めていました。そのあとカヲスの話で、エントロピーが高い状態とは様々な組み合わせが考えられる時、つまり紙を考えると全く折られていない時よりもたくさん折られて短くなっている時の方が組み合わせが多いのでエントロピーが大きいと言う話を聞きました。試しに実際にゴムに重りをつるしたものにお湯をかけるとゴムはすこし縮みました。

そんな感じで講義は終了しました。講義が終わると少し休憩時間がありました。そこで大学生の男性が将来研究者になろうと考えている人はいるかと質問したので部長に促された僕が自分は将来研究者になろうと思っていると言うと、その大学生の男性が自分も大学に入る前は研究者になりたいと考えていたが大学に入ってすぐに自分と合わないと感じ、道を変えたと言う話をしてくれました。どうやらその人は来年から物理や情報系とは全く違う、つまり大学で学んだことを一切役に立てない仕事につくそうです。僕は最初その話を聞いた時とても驚きました。この人に会ってこの話を聞けただけでわざわざ京都まで少なくないお金と時間をかけてやってきた甲斐がありました。なぜなら、僕はそれなりの大学(東大、京大とか)のそれも理系に進んだ人間が、自分が大学で学んだことを全く使わない仕事につくとは夢にも思っていませんでした。別に世間からしたら遊ぶ(こう言うとかなり印象は悪くなるが悪意はない)ためだけに大学に行くのは珍しくもないのかもしれませんが、理系に進む人は皆何か大学で学んだことを生かせる職に就くのだろうと本気で思っていました。だからこの人のおかげで僕は少し視野が広くなったと思います。そんなことを大学生の男性と話していると研究者の女性も話をしてくれて、大学の選び方とかのことを聞かせてもらいました。恥ずかしい話僕は大学についてあまり深くは考えたことがありませんでした。どの大学がいいかについても国立大学の総予算の約75%をもらっている東京大学が日本の中では一番理想的かな〜とか適当に考えてるにとどまっていました。その女性が言うには研究者を目指すのであればどの大学を出ているかではなく誰の研究室にいたかが重視されるそうです。僕は今までそんなことを考えて大学を見たことはなかったのでハッとしました。確かに言われてみたらその通りなんだろうなと思いました。改めて自分の思慮の浅さを痛感させられました。それから少しだけELCASの話になり、僕が募集開始日中に定員が埋まっていたため申し込みさえできなかったと言う話をすると、神女の子も同じ目に会ったらしく仲間を見つけられて嬉しかったです。僕は正直2年目から楽しくなるのかなと思っていたので来年はもう受けなくていいかなと思っていたのですがどうなんでしょう。そんな風に話をしていると時期に休憩時間が終わり、次の講義が始まりました。次の講義はマクスウェルの悪魔、粉体、合意形成についての講義でした。マクスウェルの悪魔についての簡単な説明とかをしていたと思います。よく覚えてません。講義が終わると次の講義まですこし休憩時間がありました。休憩に入る前に宮崎先生が“物理学とはなんだろうか”と言う上下巻に分かれている二冊の本を紹介してくれました。僕はちょうど連絡を取っていた東大の准教授の人から面白いとオススメされてジュンク堂を三つも回ってさがしたのに見つからず困っていたのでとても幸運だと思いました。休憩時間中にできるだけ読んでおこうと思いましたが大学生の男性が話しかけてきたのでほとんど読めませんでした。面白そうなので今度ネットで買おうと思います。今回の休憩中に大学生の男性と話したことはあまりよく覚えていません。恐らくあまり味のある話はしていなかったと思います。次の講義は采を振らぬ神と飛び飛びの光についてでした。この講義はアインシュタインの話から始まったと思います。アインシュタインといえば物理業界どころか世界中でその名を知らぬ人はほとんどいないと言うほどの人物です(なぜかファインマンはあまり知られていない、日本だけ?)。そんな彼出すが、理系に進むような人間でも意外にその業績の詳細は知らないことが多いようです。アインシュタインは相対論で有名ですが、彼がその相対論をはじめ計3つの論文を発表し奇跡の年と言われた1905年の3つの論文についてもどうやらすべてあげることができる人は少ないようです。宮崎先生が言うには今年3つともいえたのは今回が最初でつまり最後の一度だけらしいです。さて、3つの論文のうち1つ目、最も有名な相対論ですがこれも特殊が先か一般かの間違いがあるらしいです。もちろん特殊が先です。2つ目は2番目に有名なアインシュタインがノーベル賞をとった事実上の要因である光電効果です。そして3つ目、これはかなり知らない人が多く小野さんでさえ答えるのに30秒以上かかっていました。ちなみに僕は覚えてませんでした。その話が終わると、最初に配られていた相対論の論文が英語で、Anekdote(相対論の小話)がドイツ語で載ってる紙とその和訳版について少し話を聞きました。その後おまけみたいな感じで、どんな人も5,6人知り合いをつなげたらどんな有名人でも繋がりがあると言う話を聞きました。それから最初に配られていた簡単な小学生がやるような厚紙で作られた分光器を使って様々な光源の光を分光しました。部屋の照明や炎色反応、何かの液体(水銀だったかな)に電気を流して光らせたものとかも見ました。僕があまり上手く出来なかったのかは分かりませんが、ほとんどの場合ぼんやりと虹が見えるだけであまりはっきりとは見えませんでした。

そんな感じでこの講義は終わり、また少し休憩したところで、最後の講義に移りました。最後の講義は電子レンジを使った実験でした。皆さんは電子レンジの仕組みを知っていますか?僕はこの講義を聞くまで知りませんでしたが、どうやらローレンツ力によって電子を回転させ、空洞共振のエネルギーをマイクロ波として出すそうです。今回の実験はそんな電子レンジに鏡や、シャー芯などを入れ、その反応を見ると言うものでした。鏡を入れて電子レンジを作動させると、ほんの少しした後に鏡がピカッと光りました。レンジを止め鏡を取り出してみると、鏡の表面に雷のような模様のヒビがいくつも入っていました。これは雷に打たれた人の肌に現れる模様と同じで、なぜこのような模様が現れるのかについて調べている人もいるようです。次にシャーペンの芯を陶器の上に乗せて電子レンジを作動させました。そうするとなんとバチバチと音を立てながら何回も光り始めました。この実験を何度か繰り返していると陶器は割れてしましました。陶器が割れたところで実験を終了しました。この後は実際に研究室の中を見学して、今日来ている学生の人たちと少し話せると言うことでした。とはいえ宮崎先生の研究室は情報学研究科だったので僕はあまり何を聞いたらいいのか思いつきませんでした。ちなみに今回集まった8人のうちプログラミングをやっている人は2人いました。そのうち1人は部長でした、部長もELCASでやっているだけで専門にしているわけではありません。そんなわけでみんなどんな質問をしたらいいのかわからず、しばらく困惑の沈黙が流れた後、大学生の人のうちの一人が、“突然聞きたいこととか言われても困るよな、まあ高校生のうちは勉強はそんなにしなくていいので学生生活楽しんでください”と言うようなことを言っていました。そんな感じで、あまり意味のあることが聞けないうちに宮崎先生が帰って来たので修了式に移りました。宮崎先生の研究室はかなり片付いていて、研究室としては綺麗な方らしかったです。部長はこういう学生たちと話す時間をもっと増やすべきだと言っていました。自分も何も質問していなかったのにどう言うつもりだったんだろうと疑問に思いました。修了式では8月9日の時と同じでアンケートを書き、未来博士号をもらって終了しました。今回の未来博士号はドイツ語が入っていて名前が手書きでした。

修了式が終わると解散となったんですが、僕は大学生の男性が何の職につくのか少し気になっていたので残って話していました。何とその人は電車の運転手になるようでした。その人はもともと電車に乗っていろんなところに行くことが好きだったようで自分にあった職だと納得していました。そして少し雑談をしてお互い,仕事に勉強頑張りましょうと言って別れました。その時点では部長の他にもう一人男性の参加者が残っていました。その人は何か話したいことがあって僕の話が終わるのを待っていたのかと思ったら、僕が話し終わっても特に何も話すことなく帰りました。その男性とも一緒に帰ることはなく、来た時と同じで部長と二人で帰りました。

サイゼとおっさんとスタバ

時間も少し遅かったのでサイゼリヤで食べて帰ることになりました。僕がミラノ風ドリア、部長が小エビのサラダ、シーフードパエリヤ、セットプチフォッカを頼みました。実は僕はこの時が人生初サイゼで少し興奮していました。噂通り安くて美味しかったです。サイゼを出るとバス停に行きました。バス停について少しすると太ったおじさんか現れ公務員が不正をしていてその証拠を持っていると言う趣旨の話を大声でしていました。少し酔ってたようにも見えました。僕はこう言う人を見るのも初めてだったので新鮮でした。バスに乗るとその人は静かになりました。河原町の最寄駅の1つ前でバスを降り、スタバに寄りました。部長はかなりスタバが好きで前も付き合わされました。確かに美味しいんですがかなり高いので付き合いでもないと僕は行く気にはなりません。僕はバニラクリームフラペチーノを頼みました。部長はキャラメルのやつを頼んでみました。よくネットなどでスタバは長い商品名を間違わずに言わないといけないので隠キャにはきついと言われていますがあれは嘘です。そんな面倒臭いことをしなくても“これください”と言ってメニューをさしたら注文できます。でも店員は全員イケメンです。僕が頼んだのは一番安かったはずですがそれでも490円でした。やはりスタバは高い。スタバの商品はクリームの形などが綺麗でインスタ映えしそうですが、すぐにその形は潰れます。まさに“流行”ですね。バニラクリームフラペチーノを飲んだ感想としてはまるでアイスを食べているようでした。しかも飲んでも飲んでもなくならなくて、最後はお腹が膨れて嫌になってきました。河原町から電車に乗り、十三で先輩と別れそこからは一人で家に帰りました。家に着く頃にはもう9時になっていました。

これでひらめき★ときめきサイエンスの紹介を終わります。 最後まで読んでいただきありがとうございました。